決心 類義語 覚悟

決心 類義語 覚悟

似た意味を持つ「覚悟」(読み方:かくご)と「決意」(読み方:けつい)と「決心」(読み方:けっしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。「覚悟」と「決意」と「決心」という言葉は、強く心に決めることという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。覚悟と決意と決心の違いを分かりやすく言うと、覚悟という言葉は、危険なことや不利なこと、困難を予想して受け止めることを心に決めるという意味を持つ言葉です。そのため、必ずしもマイナスなことを想定しているわけではない決意や決心とは大きく意味が変わってきます。また、決意の意には、心の中の思いや考えといった意味があります。そのため、決意とは気持ちや心を決めることを表します。一方、決心の心には、真ん中や物事のかなめといった意味があります。そのため、決心も心を決めることという意味があります。この二つの言葉の明確な違いは、決意という言葉には意志を固めることに重点を置き、決心という言葉には考えを決めることに重点を置いているという違いです。「決意を新たにする」「決意表明」という表現はしますが、「決心を新たにする」「決心表明」という表現はしません。どちらも意志を定めただけで、結果に向かうために努力することを明言しただけです。さらに、「絶叫マシンに乗ることを決意した」という表現であれば、まだ目の前にしていないが乗ることを決めたという意味合いになり、「絶叫マシンに乗ることを決心した」という表現であれば、目の前まで来てようやく乗る気になったという意味合いになります。そのため、決意にはすると決めた物事までの時間の猶予があり、決心には時間の猶予がないという違いがあります。覚悟とは、覚悟の覚も悟も、今までわからなかった道理や意味に気づくことを意味する「サトリ」と読みます。そのため、本来は覚悟には迷いを去り、真実の道理を悟ることを意味する言葉で、仏教用語として使われていました。釈迦は6年にわたって生死の境を行き来するような激しい苦行を続けたものの、悟りを得ることができなかったため修行を中断した後、スジャータという女性に粥を授かり、川に沐浴しました。心身ともに回復した釈迦は悟りを得て、仏教が成道することとなります。煩悩の迷いから目覚めて、仏教の真理を悟ることが「覚悟」の意味でしたが、これが転じて、決心すること、諦めること、心構えることなどの意味につながることとなりました。これが覚悟という言葉の由来です。「覚悟ができる」「覚悟がある」「覚悟を決める」「覚悟を持つ」などが、覚悟を使った一般的な表現方法です。覚悟を使った分かりやすい例としては、「結婚式を挙げたら一家の大黒柱になる覚悟ができた」「覚悟がある人でないとこの苦難は乗り越えられない」「もう逃げられないので覚悟を決めるしかない」「揺るがない覚悟を持つ人がビジネスでは成功する」などがあります。一つ目の「覚悟の前」とは、前もって心構えのできていることを意味します。「覚悟の上」とも表現される慣用表現ですが、一般的に多く目にするのは覚悟の上です。二つ目の「不覚悟」とは、覚悟が出来ていないことや、油断をして失敗を招くことを意味する言葉です。「ふかくご」とも「ぶかくご」とも読むことができますが、後者の読み方の場合は「無覚悟」という表記されることもあります。覚悟の類語・類義語としては、かねてからの心の用意を意味する「心組み」、物事に対する心の準備を意味する「腹構え」、あきらめ悟って平然とすることを意味する「諦観」、あきらめて状況を受け入れることを意味する「観念」などがあります。覚悟の悟の字を使った別の言葉としては、物事を判断し理解する思考力を意味する「悟性」、自分のしたことの悪かったことを認めて後悔することを意味する「悔悟」、はっきりと理解することを意味する「大悟」などがあります。決意とは、「決意する」「決意を固める」「決意した」「決意を新たにする」などが、決意を使った一般的な表現方法です。決意を使った分かりやすい例としては、「今年は沢山の資格を取ることを決意した」「迷ったけどこの会社をやめることを決意を固めた」「決意を新たにして来年からまた頑張ります」などがあります。決意を使った言葉として「決意表明」があります。自分の信念や方針を表明することを意味する言葉です。昇進や重役への立候補の際に、意気込みや仕事への意欲を述べるもので、中学高校の生徒会などの演説も決意表明にあたります。また、決意の意味を含んだ言葉として、「一心発起」「意志薄弱」があります。一つ目の「一心発起」とは、あることを成し遂げようと思い立って決意することを意味する四字熟語です。発起は、仏教用語で仏の教えを受け、悟りを得ようとすることを意味する言葉です。「発起」は「はっき」とは読まず、「ほっき」と読みます。二つ目の「意志薄弱」とは、意志が弱くて決意することができなかったり、物事を我慢する気持ちの弱い様子や、一度決めたことを人の意見を聞いてすぐに翻してしまう場合にも使う四字熟語です。「意志堅固」はこの四字熟語の対語・対義語にあたります。決意の類語・類義語としては、考えたり論じたりして最終的な判断をまとめることを意味する「結論」、ある事柄について最終的に決定された考えを意味する「断案」、心の中であらかじめ考えておくことを意味する「心積もり」などがあります。決意の意の字を使った別の言葉としては、ある問題に対する主張や考えを意味する「意見」、何かをしようと考えている事柄を意味する「意図」、気持ちを集中して励むこと「鋭意」、最も手馴れていて上手であることを意味する「得意」などがあります。決心とは、「決心を固める」「決心がつく」「決心する」「決心がつかない」などが、決心を使った一般的な表現方法です。決心を使った分かりやすい例としては、「全国大会まで1日も練習を休まない決心を固めた」「彼女と結婚するかしないか迷ったが、ようやく決心がついた」「今日の晩御飯はカレーにするかラーマンにするか決心がつかない」などがあります。決心を使った言葉として「一大決心」があります。生涯に何度もないような重大な決意を意味する四字熟語です。一大は名詞の前に付けて意味を補ったり変えたりする接頭辞で、この四字熟語では重要なという意味を持ちます。また、決心の意味を含んだ言葉として、「剛毅果断」「斬釘截鉄」があります。一つ目の「剛毅果断」(読み方:ごうきかだん)とは、意志ががしっかりとしていて思い切って事を行う様子や決断力に富んでいる様子を意味する四字熟語です。「優柔不断」はこの四字熟語の対語・対義語にあたります。二つ目の「斬釘截鉄」(読み方:ざんていせってつ)とは、釘や鉄などの硬いものを断ち切るようにきっぱりと決断する様子を意味する四字熟語です。もとは仏教の言葉で、煩悩や迷いを断ち切って、解脱させることを意味していました。決心の類語・類義語としては、物事の真偽や善悪などを見極めそれについて自分の考えを定めることを意味する「判断」、意志をはっきりと決定することを意味する「決断」、物事をはっきりと決めることを意味する「決定」などがあります。決心の心の字を使った別の言葉としては、集団やその活動の中心となるものを意味する「心棒」、物事の中心となる大切なところを意味する「核心」、物事の中心となる点を意味する「重心」、最も重要な位置にあるものや人を意味する「中心」などがあります。この言葉がよく使われる場面としては、困難などを予測し受け止める心構えをすることを意味する時などが挙げられます。例文1の「覚悟を決める」という表現は、「腹をくくる」という表現に変えることもできます。この言葉がよく使われる場面としては、自分の意志を決定することを意味する時などが挙げられます。例文3の「決意を新たにする」という表現は、新たに目標を設定しその目標を目指す意志を定めることを意味します。この言葉がよく使われる場面としては、心に決めることを意味する時などが挙げられます。例文3の決心は、意志に置き換えることができますが、例文1や例文2のように固い意志決定を表すものの場合は置き換えは好ましくありません。また、「決意がつく」という表現はしないため、例文1に決意を使うことはできません。覚悟と決意と決心どれを使うか迷った場合は、苦難を予想した上で心に決めることを表す場合には「覚悟」を、意志を定めることを表す場合は「決意」を、考えを決めることを表す場合は「決心」を使うと覚えておけば間違いありません。

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